会議で予定を決めるのは非効率!OODAループとDXツールで病床管理を効率化

OODAループとは

 OODA(ウーダ)ループは、「観察(Observe)、状況判断(Orient)、意思決定(Decide)、実行(Act)」の4ステップを回していく意思決定と行動の理論です。「VUCA」と言われる、変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)の高い環境下に適した考え方として、現場や経営に取り入れる病院が増えています。

 同じような改善手法としてPDCAサイクルがあります。PDCAサイクルが最短でゴール到達するために「どのように」進めるべきかを決めていくフレームワークであるのに対して、OODAループはその時の状況に応じて「何を」するのが最適かを判断していくための考え方です。両者はどちらが優れているかということではなく、状況に応じて使い分けることが重要です。

医療の現場は「VUCA」の世界

OODAループが注目されているのは、医療の現場でVUCAの影響が大きくなっており、従来のPDCAサイクルでは対応しきれないことが増えているからでしょう。病床管理(ベッドコントロール)もまさにVUCA下で行われる業務です。

【変動性(Volatility)】
病棟(特に回転の速い急性期病棟や地域包括ケア病棟)では毎日のように入退院が発生し、状況は刻一刻と変化します。カンファと紙資料だけでは、定点の情報しか把握できません。

【不確実性(Uncertainty)】
病棟看護師の突然の退職や患者の急変のような現場レベルのことから、新型コロナウィルス感染症のような世界規模なことまで、予測できない事象で業務が影響を受けるリスクが常にあります。

【複雑性(Complexity)】
 高齢化に伴って多疾患併存患者が増え、必要な医療や支援の内容が複雑化しています。診療報酬も施設基準や算定要件が非常に難解で、全てを理解するのは不可能です。

【曖昧性(Ambiguity)】
 例えば、「必要なケアの視点では地域包括ケア病棟が適するが、急性期病棟の稼働も下げたくない」状況の時、どうしますか?病床管理はしばしば正解のない選択を迫られます。

病床管理の効率化はOODAループとDXツールの活用が鍵

 これまでの病床管理は、定期的に関係者が集まって今後の計画を決め、各部署で行動に移すというPDCAサイクルに近い流れが一般的でした。しかし、常に状況が変わる現場では会議で決めたことが実行まで最適とは限りません。また、転棟予定の患者が熱発したなど計画が狂った場合の修正にも時間がかかります。結果的に無駄な業務も増え、経済的な損失に繋がってしまいます。

一方で、人の手と頭だけでOODAループを回すのはとても大変です。なぜなら、
・必要な情報をリアルタイムで確認し(観察)、
・複数の情報を統合して解の仮説を出し(状況判断)、
・その中から最も適切(と思われる)決定をする(意思決定)

必要があるからです。意思決定以外の部分は、できるだけデジタルツールにタスクシフトすることが理想です。スマートベッドコントロールは、病床管理業務においてOODAループを高速で回すことを基本思想として生まれました。実行スピードと精度を大幅に向上させ、業務効率化・収支改善をサポートします。是非一度サービス詳細をご覧ください。